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法人として取り組む理由。
 日本各地の水辺には、産業廃棄物や家庭ゴミが溢れています。この問題を解決するために、自治体や地方公共団体、市民団体などがゴミの回収に努力しています。この活動の目的は廃棄物に対する社会への警鐘と、心無い市民のポイ捨てのゴミに対する啓発が包含されています。
 しかし、ボランティアに参加する市民は水辺での体験や経験に不足し、ゴミの回収活動では水辺に近づいた活動は危険であり、困難になっています。また、水辺のゴミや廃棄物は水に漂い、または沈降しているものです。これにより水草や海藻などが傷つけられ、魚類や微細な生物の繁殖と発生に悪影響を及ぼしていることが指摘されています。
 各地の水辺で釣りを楽しむ日本古来からの伝統は、おおよそ4000年の歴史がありますが、水辺のゴミによる環境変化は、釣りの歴史の継続を否定する状況に及ぶほどです。水辺のゴミを回収し、水辺の環境基盤を整備することで、未来永劫に至り日本の釣りを守ることができます。
 ゴミだらけになった水辺の環境を回復しつつ、保全する活動を得て、家族や友人を伴い自然環境に身をゆだねることは、近未来の日本人の環境に対する意識向上に、必要になっています。

現状の問題。
 水辺でゴミの回収や環境保全を行う既存の活動団体の多くは、海浜、海岸、川岸、湖岸などの内陸のゴミ回収活動が殆どです。日本全国の水辺には、国民的レクリエーションである魚釣りを楽しむ人達が多くいます。
 私たちは長年に渡り、釣り人として日本各地の水辺、または、海上や湖上で釣りを楽しんできました。釣りは渓流の激流に身をゆだね、湖底起伏の激しい湖中に入水し、荒々しい波に曝される磯に上がり、風波の激しい湖上や海上で船舶や小型ボートを操るなど、一般市民に比較して水辺での経験が豊富にあります。
 しかし、水辺での釣り人によるゴミ回収の実際は、個人が少量のゴミを回収し、公共のゴミ箱に入れたり、自宅の家庭ゴミ収集日に処分するなど、ゴミを回収した水辺からエネルギーを使って移動し、処分されているのが現状です。この原因は、水辺でのゴミの回収や水辺の環境保全について、釣り人の善意をまとめる組織がないことに起因しています。

この問題についての将来的展望。
 霞ヶ浦、琵琶湖など海域指定される淡水域、湖や人造湖、農業用水池や文化遺産でもある野池は、農業用水や飲用水として、広く国民の公衆衛生を支える基盤となっています。また、全国の海浜や海岸は、水産物や野生動植物の繁殖や成長を支える水辺です。
 これは水産物の保護と、生物多様性の推進を支える役割を果たしています。この水辺から産業廃棄物や、家庭ゴミなどを回収することは、水道水の安全確保、水産物の保護と育成、水辺での国民のレクリエーション活動の支援効果が得られます。
 この効果によって、国民の公衆衛生に寄与することが大であり、日本の悠久の歴史を未来に繋げる水辺になることが望まれます。

今までの取り組み。
 私たちは全国の水辺に広がる無意識、或いは意図的に投棄されたゴミについて、釣り人達の善意を結集し、組織的に回収することを試みてきました。活動は平成8年2月の霞ヶ浦での開催を皮切りに、現在では全国50ヶ所以上の水辺を対象に実施され、水辺を所轄する国土交通省、各自治体、地方公共団体、環境市民団体などの協力を得て、回収されたゴミの適正な処理と処置を行ってきました。
 最近では私たちが主催するゴミ回収の趣旨に賛同する医薬品メーカー、玩具メーカー、釣具製造・販売会社、経済団体、観光協会、上下水道を管理する企業団など、広くからの協力と協賛が得られるようになりました。さらに、教育委員会や教員の参加、地方議員や国会議員の参加も得られ、活動は私的活動から公共の活動に変化しつつあります。

様々な問題に対して、今後どう取り組んでいくのか。
 水辺の基盤整備を目的に、水辺に投棄されたゴミを回収するため、水辺での活動経験の豊か
な釣り人を組織化することで、今までの試みの成果をより推進することができます。また、私的なゴミ回収を行う集合体への寄付や協賛の意志を、効率的かつ公正にすることが大きな課題になりつつあります。
 賛意を広く国民に平等かつ公益を保つことにより、水辺のゴミ回収の適正化を得て、国民の公衆衛生の向上に役立つことが急務であると考えられます。そのことで国家国民の公益が得られるものとなります。
 以上の活動を行うにあたって、任意団体や他の法人格(有限会社、株式会社等)ではなく、何故、特定非営利法人を設立しようと考えたのか。私たちが主催するゴミ回収活動への賛意が広がるにつれ、多くの国民からの金銭寄付行為や自治体からの補助が得られるようになりました。これで得られた財産は、私的な営利行為によって得られたものではないために、広く国民に還元され、国民の公益としてなされなくてはなりません。
 国民からの寄付に込められる善意は、水辺の基盤整備の一環として、水辺のゴミの回収を叶えることへの意図と賛意によるものです。任意団体への寄付行為、自治体からの依頼については、税法上で定められる事項を遵守することに矛盾をきたします。
営利を目的とする有限会社や株式会社の形態でゴミを回収することは、釣り人の善意を叶えることに矛盾します。この活動を維持しながらさらに拡大し、水辺の環境基盤を整備する国民の善意を公益のものとするには、特定非営利活動法人格を必要とします。
日本各地の水辺で、最も解決されるべき必要のある水辺のゴミ回収活動は、日本国民の願いであり、総意に基づくものであると考え、本活動が特定非営利活動法人格を得ることによって、より一層の社会貢献ができ、また行うことを決意しました。